SUS304からSUS443へ材料変更によるコストダウン提案
Before
当社のお客様より、既存の製品および、新製品開発にあたって、SUSU304の材料の見直しを検討しているとご相談をいただきました。
ステンレスの材料価格は、2年前と比較すると上がっているため、製品のコストダウンを検討されている方は、材料の見直しから始めることを推奨しています。
After
そこで当社では、SUS304からSUS443への材料変更を提案いたしました。
同じステンレスですが、SUS443は、材料価格も比較的安く、SUS304と比較すると耐食性も高いのが特長です。
当社では、上記の提案はもちろん、その他にも、他の材質への変更によるコストダウン提案も積極的に行っておりますので、お気軽にご相談ください。
またこちらのサイトでは、技術資料
「製品開発・設計者のための板金部品・筐体設計の基礎とVA・VE コストダウン技術ハンドブック」
▼ダウンロード用URL▼
https://housing-case-factory.com/download/
を配布しております。
板金加工の基礎知識と筐体のコストダウンを実現するVA/VE技術を1冊にまとめた技術ハンドブックとなっており、
素材選定などに関しても、詳しく解説しておりますので、是非ご一読ください。
※補足
SUS304とSUS443の違い
価格: SUS443の方が一般的に安価
磁性: SUS304は非磁性、SUS443は磁性
熱特性: SUS443は熱膨張が小さく、熱伝導性が高い
耐食性: どちらも優れるが、使用環境によって選択が変わる
溶接性: SUS304の方が一般的に良好
ポイント
SUS304は、ニッケルを添加することで優れた耐食性と加工性を持つオーステナイト系ステンレス鋼です。非磁性で溶接性も良好なため、幅広い用途で使われます。一方、SUS443はニッケルの代わりに高純度クロムとモリブデンを添加したフェライト系ステンレス鋼です。SUS304に匹敵する耐食性を持ちながら、ニッケルを含まないためコストを抑えることができます。加工性はSUS304に劣りますが、熱膨張率が低く熱による変形が少ない特徴があります。